故・赤澤一三は多数の功績を残した京都大学医学博士です。
1904年11月1日生まれ。
岡山県農事講習所(現・高松農業高等学校)にて獣医学を学び、その後岡山医専に入学するも病により中退を余儀なくされる。
病気治癒後、京都帝国大学(現・京都大学)微生物学教室専攻生となり、微生物学の研究へ進み、1942年には同大にて医学博士を取得。また、同年、蒙・防疫所長、北京衛生研究所・医学課長、甲1855部隊・研究嘱託を兼務。
終戦後、京都大学に帰り微生物学研究嘱託、京都府衛生研究所では主任研究員として研究に従事。
1968年には京都大学講師として、医療短大学部の微生物学、血清学を担当。さらに、京都栄養専門学校にて教授となる。
同年、病原微生物の検査研究に努め、伝染病の防圧、細菌学の向上に寄与したとして叙勲『勲五等瑞宝章』を受ける。
その後、微生物そのものではなくその「酸性物質」に着目した赤澤博士は、1973年より発酵菌に関する研究を開始。
より良い生産物質を産生する菌の研究を進める中で、機能性の高い発酵菌を発見。
この菌こそが、現在弊社の製品に使用されている酵素の研究の原点です。
赤澤博士は、発見されたこの発酵菌をさらに研究し、酵素を大量に産生するよう強化した菌(赤澤菌)を完成させました。
◆主なる特許
1941年 「乳酸菌培養液の製造方法」
1965年 「乾燥粉末醗酵乳の製造方法」
1965年 「液体培養乳酸菌の強化法」
1966年 「濃厚醗酵乳の製造法」
1969年 「玄米を原料とした糊状食品の製造法」
◆学会賞
1962年 6月 京都公衆衛生学会賞 「好塩菌について」
1965年 4月 京都公衆衛生学会賞 「牡蠣の麻痺性毒について」
1966年 4月 日本獣医公衆衛生学会賞 「魚病と腸炎ビブリオとの関連について」
(掲載日:2017/11/02)